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キーマンさんはウェーブがかった髪をかきあげ目を細めると、懐かしそうに少しだけ笑い、続けた。
「ホスピタルのベッドでエブリデイエブリタイム、シンクした。俺のスリムなサラリー1ヶ月分丸々使ってプリティな雑貨をプレゼントしようか、それとも10万文字のサンクスレターを書こうか、それとも、それともってな」
10万文字の感謝の手紙って、もうそれ文庫本1冊じゃあないですか。
「This is it!っていうナイスアイディアが浮かばないまま、いよいよトゥモロウが退院の夕方。来たんだよ、ボスが……!俺の病室にバームクーヘンを持ってな!」
社長……お見舞いに行ったんだ。
僕がチラリと社長を見ると、照れくさそうに頭を掻いている(地肌に直だけど)。
「俺は思わず叫んださ!ジーザス!ってな!それで直接聞いたんだ。俺と商品を助けてくれたボスにお礼がしたい、ボスはなにを望む?と。そうしたらその時、クックック……ヘイ!ボーイ&ガール!ボスはなんて言ったと思う?」
突然のクイズに僕とユリちゃんは顔を見合わせ首を傾げた。
基本社長はふざけている。
どうせまたヘンなことでも言ったんじゃないのかな?
「ボーイ&ガール、ボスがなんて言ったか当てたら……コイツをプレゼントだ!」
そう言って取り出したのは、迷彩模様のドレスを着たお姫様?のような小さな人形で背中にはマシンガンをしょっている。
お姫様なのに軍人?
えぇ……あんなのほしがる人いるのかなぁ?
なんて引いてたら、隣でおとなしく話を聞いていたユリちゃんが、
「あーっ!それ、ミリタリープリンセスですよね!」
と身を乗り出した。
ミリタリープリンセス?
ナニそれ?
今そういうのが流行ってるの?
僕オッサンだからわからないよ。
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