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「今、コレ人気なんですよー!カワイイ萌えキャラプリンセスが迷彩柄のドレスでマシンガンをぶっ放すっていう設定で、去年くらいからネットショップ限定で売ってるの!でも1つ1つ手作りだから予約で半年待ちなんです!私も大好きでほしかったけど無職だったし……お給料出たら予約しようかなって思ってたんだ!」
そうなんだ、僕ネットは猫ばっかりだから知らなかった。
「社長!キーマンさんになんて言ったんですか?答え教えてください!私、ミリタリープリンセスすっごいほしいんです!」
ユ、ユリちゃん、そんなに堂々と答え聞いちゃうの?
思いっきりズルしてますが、そういうのアリ?
って、あはははは、アリか。
社長も笑っちゃってるし、キーマンさんも先代も笑ってる。
「なんだユリ、おまえそんなにあの人形が欲しいのか。じゃあ答え教えてやるよ。つか、アレ作ってるのキーマンだからよ。シリーズ全部タダでもらえよ」
えぇ!?
あの人形はキーマンさんが作ったの!?
めっちゃ細かい作りだ……!
てか社長、あのクオリティの力作に、さすがにタタはダメでしょう?
「そーなの!?ウソでしょ?キーマンさんが製作者だったの!?有名なドール作家さんなんですよ!キャー!キーマンさん、タダでなんてことは言いません!ちゃんとお金払いますから他のフィギュアも予約していいですか!?」
さすがはユリちゃん、この子はちゃんとしてるなぁ。
なんて思っていたらキーマンさんがこう言った。
「ヘイヘイヘイ!ディープエモーションだぜ!まさかリリィがコレを知っててくれて、しかも好きだったなんてな!OK!リリィ!時間はかかるが今出してるアーミーシリーズはぜんぶリリィにプレゼントだ!リリィのために作ってやる!ホワッツ?マネー?ハッ!ヤボなこと言うなよ!ノーマネーでプレゼントフォーユーだ!」
クイズのことなどすっかり忘れ、キャーキャーと跳ねて喜ぶユリちゃんは置いといて、僕はこっそり社長に聞いた。
「それで、社長はキーマンさんになにをしてもらったんですか?」
「なんだ?エイミー、もしかしておまえもあの人形がほしいのか?」
「違いますよぉ、ただ単に気になっただけです。先に答えを聞いたからって、ユリちゃんから人形を取り上げたりしませんって」
「ははっ!そうか。なら教えてやるよ。俺がキーマンに言ったのは『雑貨屋辞めてウチの会社に来てくれよ』だ」
「ああ……!なるほど」
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