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「視せないだけ?ハッ!マウスではなんとでも言える、言うだけならノンプライスだからな。but……
アッヒャーッ!コールド!コールド!俺のヒップが!ベリベリコールド!ヘイ!ビッグラッキー!you!今なにしてる!?」
ヒップがコールド……?
お尻が冷たい……?
あっ!さては大福、キーマンさんのお尻の匂いを嗅いでるな?
猫は相手のお尻の匂いで年齢から体調、それからどの辺に住んでいるかもわかる。
猫にとってお尻は個人情報の塊なのだ。
懐かしい……僕も大福に初めて逢った時、お尻の匂いを嗅がれたんだよなぁ。
『ふむ、キーマンは普段自炊か?野菜、肉、魚、果物、バランス良く食しているな。健康面ではなんの問題もない。年は29才か、ウチの英海より1つ年下だ。住まいは会社から近い』
「アーオ!なんでわかった!?こう見えて俺はクッキングボーイだ!ハートがダンシングせざるを得ないキッチングッズがあるのに、それを使わないなんてどうかしてるからな!年もビンゴ!アパートメントもビンゴ!転職と同時に近くにムービングしたんだ!」
『わざわざ引っ越しまでしたのか。えらく思い入れてるな』
「イエッス!ビッグラッキー!俺はボスに恩がある、だからこの仕事だってlike hellでベストを尽くす!そのためにムービングした!後戻りはしないという気持ちを込めてな!」
『…………』
「…………ホワーッツ?なんか言えよ……(ピコーン!)もしかして、俺のファイティングスピリットにディープエモーションしてワードがロスしたのか?」
『いや、違う。当初の気合が、今となってはブレたのかと思ってな』
「なんだと……?そんなことはない!俺は今だって、」
『よく聞けキーマン。霊の姿も視えない、声も聴こえない、放電すらできない。雑貨屋出身で畑違いのおまえが霊媒師として働くのは無謀なことだ。だが誠はそんなおまえをスカウトした。なぜだ?それは失せ物や失踪人を探すおまえの能力が群を抜いて優れているからだ。霊能力が無いことなんてどうでもよくなるくらいにな。誠は……否、誠だけではない、平蔵もそれを認めている。おまえだって、そのくらいわかってるんだろう?』
「……そうだ!俺に霊能力はない。but!探し物なら誰にもnot loseだ!ボスにだって負けない!俺は探知能力だけで言えばウチの会社でナンバーワンだ!」
『だろうな。平蔵から聞いたのだがキーマンが入社して、失せ物や失踪人探しの依頼が3倍になったそうじゃないか。おまえの腕は確かだ。この会社で1番どころか、競合他社にだっておまえほどの人間はいない。おまえに助けられた依頼者の伝達は瞬く間に広がって、遠方からもキーマン指名で仕事が入る。いまや、この会社の売り上げに大貢献だ』
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