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確実なのは、もう1度鎖で探せば良いんだろうけど、さっきので霊力をたくさん使ってしまったからなぁ。
しばらく休まないと霊力を練れそうにない。
さて、どうしたものか。
腕を組みウンウンと唸る僕の後ろでは、幽霊達がレキナ話に花を咲かせ、またもやドタバタ騒がしくなってきた。
イカンな、僕ら霊媒師はともかく黒十字様は怖がってしまう。
少し静かにしていただかないと。
「みなさーん、盛り上がってるトコ申し訳ないですが、あんまりうるさくしちゃダメですよー」
僕の注意に大袈裟に慌てる幽霊達は、『そうだった!』『しーー!』『お静かに、ですぞ!』と、ふざけ合っている。
はぁ……この雰囲気覚えがあるぞ。
小学、中学くらいの頃、先生不在の自習時間がこんな感じだった。
「だからー! 僕はみなさんに静かにしてくださいと言っていますよー! わかりますかー?」
2回目の注意で、どうにかお喋りがとまってくれた。
この静かさはどのくらいもつのだろう。
とりあえず静かな今のうちに、25人目の幽霊を確保する鎖以外の代案を考えたい。
ジャッキーさんと水渦さんと3人で話し合えば良い案が浮かぶはずだ。
と、その時。
ギギギギギ……
ん?
なにこの音。
ははーん、また幽霊達のテンションがあがってきたんだな?
まだ数分しかたってないじゃないか。
いい加減にしないと、僕、怒っちゃいますよ……って、あれ?
幽霊達は、ジャッキーさんがスイッチオンしたレキナDVDに夢中で、騒いでる幽霊は1人もいない(今はね)。
じゃあ今の音はなに?
ギギイィィィィ……
ジャッキーさんも水渦さんもまだ気が付いていない。
僕は音のする後方に目をやると、黒十字様の部屋のドアがゆっくりと開くのが視えた。
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