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住宅街にある二階建ての一軒家。
門柱に埋め込まれた表札には【SHIMURA】と記されている。
くすんだベージュの外壁は、所々雨の跡が薄く残り、築年数の長さを感じるものの、玄関先に並ぶ色とりどりの鉢植えが目に華やかだった。
ココだ。
住所も合ってるし、表札も合っている。
ジャッキーさんの家に到着だ。
時間は……約束の時間、5分前か。
少し早いけどこれくらいなら大丈夫かな?
インターホンを押すと柔らかな電子音のベルが鳴る。
程なくして開いたドアから、背の高い中年男性が顔を出した。
「いらっしゃい、よくきてくれたね。ココまで迷わなかった?」
あ……この声……!
現場で聞いてたジャッキーさんの声に間違いない!
うわぁ、なんかスゴイぞ!
昨日までは、“この声=フィギュア姿のジャッキーさん”だったけど、今、目の前にいるこの男性こそが、本物のジャッキーさんなんだ……!
そのビジュアルは、ジャッキーフィギュアと同じラフな七三分け、人の良さそうなタレ目と口元の笑いジワ。
でもって……えっと……それは私服……ですかね?
フィギュアが身に着けていたものと、まったく同じデザインのカンフースーツを本人も着用中。
このクオリティ……相当熱烈なファンなんだろうなぁ。
だってもう、ぱっと見、ほとんどジャッキー〇ェンだもん。
マジリスペクトって感じだもん。
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