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細い指にぴったりとリサイズされたシルバーリングは、マジョリカにクリティカルヒットを与えたようだ。
「すごいよ……ジャッキの言霊成功した……リングぴったり、ジャッキ、ウチ、1000年キスしてお風呂に入ってゴハン食べて笑うの」
細い身体に古いTシャツ1枚の、愛しい女が脚をバタバタさせている。
自分とリングを交互に見ながら、なんともどうにも落ち着きがない。
「マジョリカ、落ち着こう? ね? ん? だめか、」
まずはステータス異常の解除の為に、マジョリカの細い顎を上に向かせてキスをすると徐々に落ち着きが戻ってきた。
「指……見せて?」
リサイズされたシルバーリング。
近くで見てもなんの違和感もない。
まるで最初からマジョリカの為に造られたリングのようで、吸い付くように肌になじんでいた。
「ジャッキ、ウチの指にぴったりになったよ。言霊、発動したね」
「ん、ごめんね。直るまで不安にさせちゃった」
マジョリカのおでこにキスをして髪を撫ぜてやると、フルフルと首を振り「ごめんね」と呟いた。
「マジョリカがあやまるコトなんてなにもないよ。最初から一番願ってるコトを言霊に乗せれば良かったんだ」
宇宙色の長い髪を指ですくい、サラサラと零れ落ちるのを待ってから、その続きを話した。
「……いきなりあんなコト言ってびっくりしたか? でもね、自分は本気でマジョリカと結婚したいなぁって思ったんだ。結婚したらずっと一緒にいてもいいんだよって証になるような気がして、だからリングをあげたくなったの。でも最初は言えなかった。出逢って1日目なのに好き過ぎて、余裕がないのがばれてしまいそうでさ。いい大人なのに笑っちゃうよ」
「笑わない、ウチだって同じだもん。ずっと一緒にいたいもん。ジャッキの言霊が発動しなかった時、ウチすごく不安になったよ。信じたいけど、言霊はコトバに嘘があると発動しない、じゃあ、好きじゃないの? って思っちゃった。ウチ、怖かった」
さっきは大泣きしてたもんな。
そんなコトで、自分のコトで泣いてくれるマジョリカが愛しくてたまらない。
あー、この娘と結婚してー、ずっと傍に縛っておきてー。
と、まぁ、マジョリカにガッツキすぎなダメ中年をさらしてしまったが、ずっと一緒にいたい気持ちにウソはないし結婚だって本気でしたい。
こんなキレイで可愛くて、大人と子供が混在する女神さま。
自分の古いリングでこんなに喜んでくれるマジョリカが大好きなんだ。
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