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「そっか、17才の子なんだ。若いね、羨ましいわ。でも子供だな」
アタシも調子いい、子供だって分かってやっと笑えた。
だって、焦るじゃんか!
あんなにはしゃいだ声のジャッキーは初めてだし、マジョリカマジョリカ連呼して、最後は愛してるなんて言うんだもの。
「んー、ちょっと違うかな? 17だけど、子供じゃない。マジョは生きてれば34才、弥生より年上だ。オペレーター歴も17年のチーフ職だし、見た目は17才だけど、中身は大人なんだよ……あれ? ホントか? 大人とは言い切れないかな? 子供っぽいトコ残っちゃってるし」
「見た目は17才のまま、中身は34才って……黄泉の国ってそういうものなの?」
「うん、そうみたい。うんと大往生して亡くなった方とか、本人の希望があれば、見た目は好きな年齢に再構築してくれるけど、マジョリカは、ずっと亡くなった時の姿のまま手を加えてないんだ」
なんだろう?
雲行きがおかしくなってきた。
すごく不安になってきた。
「ふぅん……その子はキレイな子なの?」
「ああ、綺麗な子だよ」
「そう……どこの国の人?」
「イタリアだよ」
「言葉は? 日本語ができるの?」
「や、それはね、説明するとややこしいんだけど……黄泉の国ではね、自分の母国語で話せば相手には相手の母国語で聞こえるんだ。だから言葉の壁がないの」
「そんなコト可能なの?」
「黄泉の国にはスゴイ技術屋が揃ってるからね。そういうシステムがあるんだよ」
「じゃあ……瞳の色は? 髪の色は?」
「瞳は右が金で左が青のヘテロクロミアだ、すごく綺麗な色でね。髪は黒髪だけどダイヤを散らしたような星が映ってる。まるで星空……いや、宇宙そのもなんだ」
「へぇ……」
「もういいだろ? 恥ずかしいよ」
恥ずかしい?
なんで?
マジョリカって人がイタリアの美人の17才で、瞳の色が二色で髪が宇宙みたいに綺麗なのが恥ずかしいの?
なんでジャッキーが恥ずかしがるの?
おかしいよ、それって、
「……ねぇ、ジャッキーとマジョリカってどんな関係なの?」
ああ、聞いちゃったよ。
アタシは思った事はなんでも口に出しちゃうんだ。
そういうので痛い目見た事今までにいっぱいあったのに、でも気になるよ。
だって、まるで。
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