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「いただきまあす! そして召し上がれー!」
『いただきまーす!』
『うなぁん!』
大和さんの【マッスルクッキン!】を視ながら作った、鶏肉のミンチとお豆腐のハンバーグ
見た目は動画とほぼ同じ。
あとは味がどうかなぁといったところだけど……
『んまい! 岡村君、これすごくおいしいよ! お豆腐だから年寄りにも食べやすい! いやぁ、料理の出来る男の子っていいねぇ! これからの時代、男女共になんでも出来なくちゃ!』
わぁ!
先代に褒められた!
嬉しい!
そうだよねぇ、僕もそうじゃないかと思っていたど、これからの時代、男が女がじゃなくて、どっちもなんでも出来なくちゃダメだよねぇ。
僕は独り暮らしが長いから、料理も掃除もなんでもやるけど、これはけっこう良い修行になっているのかもしれない。
ウンウンなんて頷きながら、先代と僕はハンバーグを、大福はちゅるーカツオ味を、楽しいゴハンはまだまだ続く。
「先代はいつ現世に帰って来たんですか?』
ハンバーグをモグモグしながら訪ねると、
『戻ってきたのは昨日の夜だよ。本当はね、もう一週間早く帰るつもりだったの。だけど、ちょうどその頃、マジョリカちゃんが黄泉に帰ってきてねぇ。いろいろお話してたんだよ』
あ、そっか。
元々、マジョリカさんの口寄せの橋渡しをしたのは先代だったんだ。
「というコトは……聞きましたか? ジャッキーさんと弥生さんとマジョリカさんの事」
『うん、聞いたよ。いやぁ、おめでたいねぇ! 現世の結婚とは少し違うかもしれないけど、三人が幸せならそれが一番だ。実は昨日ね、ジャッキーさんのオウチに行ってきたんだよ。弥生ちゃんもいて、三人でゴハンを食べて、お泊りしてきたの。楽しかったなぁ。ふふふ……昨日はジャッキーさんのオウチ、今日は岡村君のオウチ。連続して外泊なんて、私もとんだ不良老人だ』
キャッキャウフフと先代と笑い合う。
「ふふふ、なんだったら僕ん家に連泊でもいいんですよ? だけど、本当に良かったですよね。弥生さんとジャッキーさん、すごくお似合いだもん。あ、もちろんマジョリカさんも!」
『そうだねぇ。若い三人、すごくお似合いだ。……弥生ちゃん、ずっとジャッキーさんの事が好きだったからねぇ。やっと想いが叶ったんだ。もうね、おじいちゃんは泣きそうですよ』
「えっ……先代、弥生さんがジャッキーさんを好きなの知ってたんですか? 誰にも内緒にしてたって言ってたのに……けっこう気を付けてたみたいで、水渦さんに霊視されないように、”ウォールの印”? ってのも定期的に結んでたみたい。なんで分かったんですか?」
先代が勝手に人を霊視するなんてコトは絶対にありえない。
なのに、なんで知ってるの?
ずっと一緒にいる社長でさえ「お前らいつの間に!?」って大騒ぎだったんだ。
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