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そんなバラカスを眺めながら、ウチは結局2枚目のパンケーキに手をつけた。
だっておいしいんだもん。
さっきはハチミツ。
次はバラカスおすすめ、ジャムをつけて食べるんだ。
モグモグモグモグ……ん、おいし。
あ、紅茶ぜんぶ飲んじゃった。
飲み物のおかわりがほしいなぁ。
バラカスはまだ浸ってるし自分で用意しよっと。
そうだ、次は緑茶にしようかな。
前に現世で岡村が淹れてくれて以来、ウチは緑茶が大好きになったんだ。
パチンと指を鳴らし、ウチとバラカス、2人分の緑茶を出した。
熱いうちに飲むのがおいし。
ふーふーしながら一口飲むと……はぁぁぁ、なんだか気持ちが落ち着くなぁ。
なんてコトをしてたら2枚目も完食。
ごちそうさまでした!
あーおいしかったーって、前を視れば巨大なパンダはいまだ瞑想中、んも……長いな。
『バラカス、バラカスってば! 話の続きをしてよ。白雪ちゃんがなんて答えたのか聞かせてよ、』
気になるよ、だって大好きな2人だもん。
うまくいってほしいな、でもな、こればっかりは白雪ちゃんの気持ちがあるから分からない。
でもね、バラカス頑張ったよ。
ウチは途中からだけど、ずっと視てきたんだ。
バラカスがどれだけ白雪ちゃんを好きなのか、それは痛いくらい知っている。
やっと想いを伝えたんだ。
うまくいっても、そうでなくても、ウチはバラカスパパを褒めてあげたい。
『白雪はな____』
うぅ、緊張するよ……自分で聞いといてなんだけど、ちょっと待ってと言いたくなる。
あ、そうだ、緑茶、緑茶を飲もう。
一口飲んで、気持ちを落ち着けて、それから聞くの。
ゴクリ、
はぁぁ、ちょっとだけドキドキがおさまっ……てない。
ウチでこれだけ緊張するんだ、きっとバラカスはもっとだっただろうな。
『白雪は、』
____わ、私、恋愛ってよくわからなくて、付き合うってどういうコトかもよく分からないの。
だ、だって、生きてた頃、私は一国の女王で、自由な恋愛なんて許されなかったわ。
結婚は国と国を結ぶもの、そういうものだと思っていたし、それに、あの頃は戦が始まって、結婚どころじゃなかったの。
死んでから黄泉に来て、最初の100年は特殊部隊に入って、その後の200年は【光道開通部】に入って、忙しくて、やっぱり恋愛どころじゃなくて、そ、それに、初めてよ、誰かに……す、好きだなんて言われたの、
ああ、私、どうしたらいいんだろう、
でもね、わ、私、う、嬉しかったわ、だって、その、バラカスは素敵よ、
口は悪いけど優しくて頭が良くて、それに……すごく男らしいわ、
ああ、私、何言ってるのかしら、
だから、その、あの、だから、…………私、恋愛の仕方がわからないの、
だから間違うかもしれないわ、バラカスに笑われるかも……
……
…………
………………それでもいい?
『ってよーーーーーーーーーーーー!!!』
ぐあぁぁぁぁぁ!
ウチの目の前で、バラカスパパはゴロンゴロンと転げまわって、え、ちょっと、こんなバラカス、初めて視た……!
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