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いつも明るいけど……色々あるんだな。
弥生さんのご家族、なんでもっと弥生さんに寄り添ってあげられなかったんだろ。
せめて実のお父さんくらいはって思っちゃう。
昔から孤独で誰にも頼れなくて、強くならなくちゃって思いが強すぎて、それでキャパ以上に強がっちゃうんだ。
そんな中、ジャッキーさんみたいに優しくて、頼ればいいよって言ってくれる人が現れたら……そりゃあ好きになってしまうよね。
ヤヨちゃんとの出会いも、不思議な縁を感じたよ。
元神候補の脱落者達。
元は人で、一人一人はそんなに強くない。
弥生さんを助けたくて、霊力を合わせて生まれ変わったんだ。
弥生さんはヤヨちゃんに愛されている。
てか、なんでいつも黒いワンピースなのか謎が解けたわ。
着替えてこいって言われちゃあね。
元から着てたほうが楽ちんだ。
弥生さんとそんなお話をしながら、またもや話はどんどん飛んでいく、広がっていく。
「弥生さんが霊媒師になったきっかけは?」
「先代のスカウト。28の頃、深夜に悪霊狩りしてたら、先代がキラキラした目でやって来て『その刀、ウチの会社で思いっきり振ってみませんか!』って、手を差し出されたの」
「うわぁ、なんかプロポーズみたいなスカウトだねぇ」
「なー! ちょっとトキメイちゃったもん!」
キャッキャウフフと弥生さんと話し込む。
楽しいなぁ。
弥生さん手作りの美味しいお弁当、いつまでたっても尽きないお話、深夜のピクニックはまるでデートみたいでワクワクしちゃう。
やだ……!
やっぱり僕って弥生さんに恋をしてるのな?
今夜は晴れで、見上げれば満天の星空がめちゃロマンチックなのだ。
ああ、星座に詳しかったらなぁ。
”弥生さん、あの星はね”なんて言えるのに。
星座には明るくないけど、単純に星が綺麗だ。
特にあの大小二つの星は、紫色に輝いてだんだん大きくなってくる。
……ん?
なんで星が大きくなるの?
いや、大きくなってるんじゃないな……
んとー、え?
ウソ、こっちに向かってきてない?
ん? ん? ん?
隕石?
そんなバカな。
「…………エイミーちゃん、来たみたいだ」
弥生さんも空を見上げていた。
目線の先は紫色の大小二つの星。
「来たみたいって……もしかして、だんだんコッチに向かってきてる、二つの星を言ってるの?」
「うん、あの光はヤヨちゃんだ。……あの子がマジョリカ連れて来たんだよ」
弥生さんの横顔にはかすかな緊張が浮かぶ。
無理もない。
時計を見ればヤヨちゃんが出発してから一時間近くが経っていた。
黄泉の国から戻ってきたのだ。
マジョリカ・ビアンコ様を連れて。
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