1人が本棚に入れています
本棚に追加
事の始まりは半年近く前の事だった。
私、重庵憂司(じゅうあんユウジ)は
「月刊エブリスタ」で初となる連載を
獲得した、ネット出身の小説家である。
小説家…と言っても読者の方々と変わらない。
素人の小説好きがこうじて書き始めてみたら
担当である安間恵治(あんまケイジ)から
文筆力を認められて作家の道を歩む事になった
素人に毛が生えた程度の腕前しか持っていない。
それまでは、のらりくらりと気の赴くままに
作品と呼べない代物を書いていた程度の者だ。
それなりの力があったのか、担当の安間から
「重庵先生、連載してみませんか?」などと
甘い誘惑を受けたのが、全ての始まりだ。
最初のコメントを投稿しよう!