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雪を初めて抱いたのは、雪が再婚相手の妻子が家に乗り込んで来た日の夜だった。
警察まで出動して来る騒ぎの後、家を飛び出した雪を探して街中を健人と探し回った後、3人で花見をした近所の城下跡地の蓮池の前で、泣いている雪を健人と見つけた。
健人は、薬科大学入試試験を控えていて、雪を無事に見つけられた事に満足して、俺に雪を託して帰った。
俺は、雪と一緒に城下後の蓮池のベンチで、雪の気が済むまで一緒に過ごして、雪が最後に『抱いて』と言うから、雪を抱いた。
女を抱いたのは、雪が二人目だった。
雪とそれから付き合い始め、俺と健人が大学を卒業する前、俺は健人と寝た雪が許せず一方的に雪と別れた。
「何で、雪と別れんだよ!」
雪と別れた直後、事情を知らずに俺の所に怒鳴り込んで来た健人に俺は言った。
「うっせえよ! 蛙の子は蛙。アバズレの愛人体質の女なんて真っ平だ。お前も、雪もサイテーだ! お前何かもうダチじゃねえ!」
俺は、健人とともそれっきり決別した。
俺達、三人トモダチだった。
ずっと、一生トモダチだと思っていた。
でも、俺は限界だった。
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