第三話 平成子(ひなこ)の悲鳴

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第三話 平成子(ひなこ)の悲鳴

寒い日だった。 雪と別れ、健人と喧嘩別れして、一人地元で稼業のパチンコ屋に勤めて10年近くの月日が流れた。 雪が好きだった『ひなこ』も街を去って久しい。 でも、昔ながらの仲間はまだ居た。 兄貴分のゆうやん。 昔、面倒を見たひなこの同級生の隼人。 『ひなこ』の妹の展理。 何より、『ひなこ』の父親が居た。 冬の寒い日に、自分の妹と母親の暮らす家に灯油を買って届けた後まで。
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