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俺は大学に入学してから、とにかく必死で勉強した。
中野ちゃんは見つからない。
もう忘れよう。忘れてくれ。
そう思ってひたすら勉強に熱中していたんだと思う。
大学生活ももう少しで2年が経とうとしていた。
大学2年の1月、成人式を迎えた俺たちは、高校のメンバーと同窓会をやろうということになった。
成人式の日はほとんどの人が中学の同窓会があるということで、大学の試験も考慮して、高校の同窓会は3月上旬にやることになった。
同窓会には色んな奴がいて、そのなかで久しぶりだったのは南条だ。『Black House』以来、あまり会話をした記憶はない。
そもそもあまり接点はなかった。
南条を見て驚いた。
なんかくそ真面目そうだったのが、ちょっと垢抜けたな。
南条は見事に爽やかな大学生になっていた。
「久しぶり」
「久しぶり。お前、変わらないな」
俺のどこを見て変わらないと言ってるんだろう。
今の俺は多分、目の前の南条よりガリ勉だと思う。
「お前は……ちょっと変わった?」
「まあ、いつまでも勉強だけじゃな」
やっぱり、大学生ライフを楽しんでるのか。
「相場はまだ中野探しをしてるのか? 加藤が心配してたぞ」
加藤と南条は同じ大学に行っている。二人とも法学部。そこで、そんな話になったんだろう。
「もうしてない。見つかんねぇよ」
そういうと、南条は少し残念そうだった。
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