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しかし、ルーシーと名づけられたその娘の洗礼の日、トムは教会の墓地で、悲しげに歌を口ずさむ女性ハナを見かけます。
町の篤志家の娘であるハナは、差別を受けていたドイツ人の男と結婚し娘をもうけていましたが、嫌がらせを受けた夫は娘とともにボートで出航し、そのまま行方不明となっていました。
激しく動揺するトム。やがてハナの家のポストに1枚のメモが投げ込まれます。
「娘さんは愛されて、元気に過ごしています。夫君は神の身許に召されました」
ハナは警察に再捜査を依頼しますが、手がかりは得られませんでした。
そして4年、ルーシーは愛らしく育ち、トムとイザベルは穏やかで幸せな日々を過ごしていました。
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