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「その必要はありません。
今直ぐにお連れいたします。」
ソラリスが両手を胸の前で揃えて合掌すると、
甲冑から漆黒のオーラが放たれ、
お花畑の周囲を真っ暗闇に染め上げる。
空一面に星が瞬き始めた。
「今度はプラネタリウムかよ。」
隼人は手品に付き合っている程度の感覚だった。
「これから召喚の道を開きます。
この道は一定の生命力と適正を持たないものは
不適格者として
排除されます。」
ソラリスは腰に差した剣を鞘から引き抜き
天頂に向けて垂直に掲げた。
「排除されるってどうなるんだ?」
「お亡くなりになります。」
「バカ言うな。
ジョークだろ。死ぬ可能性があるならキャンセルだろ。」
「私は虚偽を申し上げません。
まもなく召喚の道が開きます。
キャンセルは不可能です。」
ソラリスの掲げた剣が蛍光灯のように青く光り輝くと、
プラネタリウムの星の瞬きが光線のように降り注ぐ。
その光よりも何倍も速いスピードで
真っ暗な宇宙を下に落下していく感覚。
複数の混沌とした光の筋が交錯して一本の
光の筒になっていく。
その筒の中を
隼人とソラリスが光を凌駕した凄まじいスピードで
突き進む。
無限の光の筋が隼人の身体を縦横無尽
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