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彼と私が出会ったのは、二年前の春の入学式のことだった。 当時、新入生だった私は、入学式早々に交通機関での自己があり大遅刻。そして、恥ずかしいことに校内で迷子に陥ってしまった。 「ど、どうしよう…」 視界に入る景色は、全く見たことのない未知の世界。どうすればいいのか分からずただただ慌てる私。身につけていた腕時計を見ると時刻は既に10:30 「あと、1時間半」 このままでは、入学式が終わってしまうッ!そんな焦りの中、その人は現れた。 恐らく、先輩であろうその人はずっと眠たそうに廊下を歩いていた。サボりなんて今はどうでもいい。助けを求めなければ… 「あ、あのっ!」 私がとっさに声をかけ、振り返ったその生徒は、ふわっと笑いかけ、多分、私はその瞬間 恋に落ちた。
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