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店を出てから最寄りの駅までは15分。駅からはお互い反対の列車に乗り込むためこの一本道が私たちに残された最後の時間だ。
「ハナ。今度のホラー映画の日はいつ?」
「多分、3週間後かなぁ。」
そうかと呟いて明るすぎる空を見上げた彼は立ち止まった。どうしたのと問いかけた私の声も届いていないのかただ黙って空を見上げる彼の横顔を見つめていた。
「ねぇ。ハナ、今度さ今日見た映画の新作やるの知ってる?」
視線が戻って、急に目が合い彼の言葉を理解するのにテンポが遅れたものの、知ってるよと返事をした私の声は震えてた。
「ハナが良ければ、来週の土曜日に見に行かない?」
重なった視線は私だけに注がれて、真剣なその眼差しに、私も1歩彼に近づいていいのかと不安になりながらも答えをつむぎだした。
「ぜひ。一緒に見に行きたい!」
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