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「やっぱ、10歳離れちゃうと、言いなりになるの？」
言いなり。確かに。
「無理だよ。国のトップに近い人に、意見なんて」
そうだけど、と３人は納得しながら、
「でもそれじゃ、夫婦としては難しくなってくよ」
「ある日、すれ違い夫婦。とか」
「家庭内別居とか」
「レス、とか」
レス？
「レスって何？」
パッカーんと、カジマがコバの頭をはたく。
「ま、それは無視して」
あ。
「絵馬」
「何て書こ？」
「"候補になりました"？」
「事後報告っぽい」
「"あたしたち、幸せになります"？」
「あー、そういう、幸せ見せつけるカップル、いるいるー」
「"子宝に恵まれますように"？」
「はやーーい」
ぎゃはははは、と盛り上がる。
あたし達らしい言葉、を考える。
「ミヤなら、漢詩だろうけど」
ミヤが書いたラブレター。
あたしは？
覚悟を決めて、ペンのキャップを外す。
「"村にいたときよりも"」
「"守るものが増えたあなたと"」
「"共に歩んでいきます"」
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