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少し休憩がてら、台所を覗くと既に夕飯の用意がされている。
「あ、うまそう」
鍋の蓋もとって、中身確認。
「ぃやった、明日の分もある!」
「お前、飲み物持ってくるっつって、」
ミヤが見つけて、ギンガを台所から連れ出す。
「まだ、終わってないだろ!」
名古屋で有名な大学に行った秀才のミヤと違って、ギンガは高校までしか行ってない。なんとか、村長になったけれど、不安はたくさんある。
「ホギが何かあると、全部俺のせいにされるんだからな!」
この国でホギという村の名前は一躍有名になった。
「観光で潤ってるのは、今だけだぞ!」
「わかってるって!」
二人で10年計画書の修正を終わったのは、8時すぎ。
「リーナ、帰ってくんの?」
「くるよ」
いそいそと、飲みの準備をはじめる。
「俺が言うのも何だけど、」
ミヤがちらりとギンガを見る。
「結婚とか?相手いないの?」
「あぁー、」
「ないね」
ギンガが答える。
盃に酒を注ぐ。
「ご婚約、おめでとーございます!」
「俺がいない間にリーナにしてきたこと、全部、知ってるからな」
「マジこえっ」
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