終章 full love up to the heart

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「何か、村の雰囲気、ちょっと変わっちゃったね」 「何で、話、変えるの?」 作戦失敗。 むむむ。 「あー、わかった」 「夜寝た時と、朝起きた時と、場所、違ったわ」 「問題でしょっ!」 「いーじゃーん、別に。」 「まだ、"候補"なんですけどね、とかいって」 「ま、実際、そんなもんだって」 「!」 しっかりミヤに捕まれた状態で、今朝の状態を思い出される。 「朝、どんなだったの?」 !!!!!!! 背中から汗が吹き出る。 「漢詩、」 「何?」 「かんざしと一緒にくれた漢詩、の意味」 「ああ。」 「人に見せられる内容?」 「冴えてるねぇ」 「カジマ?」 ミヤにあっさり見破られる。 「ちょっとっ」 びっくり。 「見せられない内容なの?」 「だって、絶対見せなさそうだったから」 「思いきって」 思いきって? 「張り切っちゃった。」 え? ええええ? 「朝、触ってたの?どこ?」 ミヤの右手がウエストに。 「いや、くっついて寝てただけ。」 ミヤが、ふっと笑う。 ええええ、何? 「絶対、それ、ウソ」 あっさり。 何で?何で? 「くっついて寝たんじゃ、」 「ないなら、どうだったのかな?」 「ミヤっ」 しがみつくミヤから逃げられない。 「東宮御所の出禁、ひどいよね」 いやいや、それは。 「日頃の行いの悪さでしょ?」
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