凶器

2/2
前へ
/2ページ
次へ
「ギャー!!」 盛大な悲鳴をあげて、私は自分の人差し指を押さえていた。 爪の付け根の所がパックリ割れて、思いの外血が流れている。 咄嗟に指を引き抜いたのがいけなかった。 もう少し冷静に対処していれば、ここまでの痛手をおう事はなかったでだろう。 悲劇は、一歳の娘の歯磨き中に起こった。 薄く鋭い娘の歯は、時に凶器になりうる。
/2ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加