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ここは貧しいレーベル王国の東の果ての小さな村。
この国は今、魔物の脅威に襲われていた。
でも、この村は平和そのものであった。
私の名前はターシャ村の占い師の家に生まれ今は姉のルビーナと二人暮らしをしている。
私が16歳の誕生日の日に占いの間に呼び出されていた。
「いいですか、ターシャ、私達姉妹はこの国が危機に落ちた時、伝説の勇者様に伝説の『運命石』を渡すのです。しかも、『運命石』は私達の命そのもの、渡すと同時に生き絶えるでしょう」
姉の真剣な口調に冗談ではない事を思い知った。
普通ならまだ誕生日プレゼントに喜ぶ年頃なのに……でも、姉のルビーナはこの国が魔物の脅威にさらされていてから、ずっと自分達の運命を感じていたはず。
私は姉の曇り無き瞳を見て『はい、分かりました』と答えた。
「さすが、我が妹、その心構えは立派です」
こうして、『運命石』をめぐる物語は始まったのです。
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