幽霊に殺される

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ヒロト「なんだ?どした?」 ヒロトが窓に近づくと、ケンタが必死になってヒロトをしゃがませた。 ケンタ「静かにしろ、あれ見てみろ、浜辺に向かう道のわき」 ヒロトはめを細くして、外を見つめた。 コテージは浜辺へ向かう道が一つだけある。両脇は木々が覆い茂っていて、暗闇なっていた。 しかし その暗闇の中に違和感のある物体を見つけた。 ヒロト「なんだ、あれ?」 ヒロトはさらに目を凝らすと、物体は白い、長細いものがわかった。 そして、ケンタの一言が、ヒロトの予想を確信へと導いた。 ケンタ「女だよ、あれ」 白く、長細いもの、それはワンピースのような衣類を身に着けた人間の胴体であった。 ヒロト「女?」 ヒロトは、視線を胴体から上に向けた。確かに、両側に腕のようなものが見える。さらに上を向くが、頭部は真っ暗になっていた。 ヒロト「どうなってんだ、あれ・・」 ケンタ「だから、女が立ってるんだよ!たぶん、頭は髪の毛か、うつむいてて見えないんだ」 ヒロト「マジかよ・・・あのおじさん、他に客がいるって言ってたっけ?」 ケンタ「しらねえ、でもコテージはこの施設でここだけだってよ」 ナオコ「その、おじさんの知り合いなんじゃないの?」 ケンタ「いやあ、家族がいるって感じじゃなかったけど」 ヒロト「おい、あれ、足元・・・」 三人が視線を落とすと、一瞬で空気が張り詰めるのを感じた。 ケンタ「おい、足元透けてねえか?」 ナオコ「嘘でしょ・・・」 見ると、ちょうど、草むらとワンピースの境目、女の後ろで揺れている木の枝が、上下するたびに、先端がワンピースの中で動いているのが見えていた。 ハルナ「ねえ、どうしたの?」 ハルナはヒロトの後ろから窓を覗こうとしたが、ヒロトの背中に邪魔されて、外が見えない」 あ、こっち見た! 誰かの言葉と同時に、三人は突然窓下に伏せ始めた。 しかし、 ハルナはその状況がわからず、 ハルナだけが、 その瞬間、 外の景色を見つめていた。 え・・・なにあれ・・ ヒロトがそれに気づくと、すばやくハルナの手を下に引き込んでいった。 ナオコは急いでにカーテンを閉め、全員リビングに戻っていった。
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