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9000rpmまで回して三速。ストックよりクロスしているとは言え、既に130km/hオーバー。加速Gは衰えず、イートン製ツインスクリュー式スーパーチャージャーがネコのように鳴く。
四速で200km/hを超える。ここからが本気だ。F50はまだついてきている。五速に叩き込む。
センターコンソールのマルチインフォメーションディスプレイに表示されるスロットル開度100パーセント。床まで踏みつけているのだから当たり前だ。
「200マイルから勝負だ!」
六速。320km/hまで刻んだメーターが振り切る。ここからはメーターなどタダの飾りにしかならない。
すでにまっすぐ走ってなど居ない。まっすぐ走るように仕向けなければ。
ストレート区画が終わり、緩いコーナーが現れ始める。軽いバンクがついて100km/hではなんてこと無い三車線のコーナーも、まるでジャンクションの低速コーナーに見える。それに、外側に突っ込めば海にダイブしてクルマだけで無く人間も大破は免れない。
右コーナーをインベタのラインを行くも、平坦な路肩との角度差にタイヤを取られ、リヤタイヤが流れた。
「しまッ……!!」
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