二章 調査

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四十世紀半ば。 月と火星への移住が成功していた。 地球の人口は約半分が宇宙住んでいる。 地球では世界大戦が起きているため、生物兵器の開発が盛んであった。 相手国が生物兵器の開発をすると言う情報があれば、敵対する国はワクチンの製作を摩るために情報を探る。 そのやり取りがかれこれ三世紀続いていた。 粗方の生物兵器が製作され、生物兵器監査連邦のサーバー室には極秘資料が保存されている。 今回、平本が復元したA305は、初代生物兵器の中でも驚異を振るい、人間を宇宙に追い出した災厄とさえ言われていた。 そのA305は、動物の血液や植物の水分を吸い出して生命を維持する。血液を吸い出して増えたA503は分離して増えていき、気体を吐き出して人間を腐敗させる。恐ろしいことに浴びた部分から時間を掛けて腐れ落ち、その痛みはなく、精神異常を引き起こして人々を恐怖に陥れる。ワクチンを作り出した科学者は先に宇宙に飛び出した夕霧という博士であった。それだけの威力を持った虫を人々は焼き払っい、残されたワクチンを接種し、対応に追われていたが、A305が殲滅されてからは人々の記憶も薄れていったといえる。その厄介な生物兵器の種を平本が発見し、今回の大惨事になった。というところまでは葉月と調査部隊が探しだした。
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