千崎ゆのん × 津上川行風

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それは入学式の日だった。 新入生は在校生にお祝いの花をもらうため、列をつくる。 私もその中の1人だ。 「お名前お願いします」 「千崎ゆのんです」 「千崎ゆのんさんですね、入学おめでとうご・・・って。え、千崎ゆのんちゃん?」 「そうですけど」 「あー、ごめんごめん。ちょっと驚いたから」 私はこの人を知らないがこの人は私を知っているようだった。 その先輩から長方形に切った画用紙に名前らしき文字が書いてある紙を渡された。 「これ、俺の名前、これからよろしくね」 「つがみがわぎょうふう?」 「つがみがわゆきかぜ! ははは、やっぱり予想してた通りだったな」   その先輩の笑った顔をみて、15歳の私は恋に落ちたのだった。
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