新しい朝はこんなにも

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以来、那月との会話はさらに少なくなった。 リビングという一つの空間を一緒に過ごさなくなった。 共に元から忙しい身だった、それでも今まで出来るだけ揃って食事をしていたけれど、もうそれもしなくなった。 すれ違う日々が重なっていく。 一緒に暮らしているというよりも、ただ生活の場を共有しているだけという淡白でよそよそしい状態になっていた。 「おはよう」 「…おはよう」 家の中で鉢合わせする度に気まずく視線を逸らして、逃げるように彼の見えない場所へと行く。 そうして避けるのはいつも、俺の方だった。 …俺、那月といつもどうやって話していたっけな。 どんな口調だったかな、どんな表情をしていたかな。 なんかもう、上手く思い出せないなーー…。 ーー息苦しい日々が過ぎていく中、今日も迎えた朝に目蓋を開いた。 ここ数日、馬車馬のように働いて何も考えないようにと努め続けていた身体は、休日ということに安心したのか動くことをひどく拒む。 そんな身体を無理やり起こして、部屋のカーテンを開いた。 入り込んでくる眩さに目を細める。 窓の外には、朝の寒空とは思えないほど突き抜けるような青が広がっていた。
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