足跡を辿れ

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「本当に……本当に、君が生きててよかった」 そう言って、よりきつく抱きしめてくる。 ちょっときつくて、僕は息苦しくなってきてしまって、エリィの背中をポンポンと叩いてしまった。 「おい、エリィ、ノアが苦しがってるっての。いい加減、離れろっ」 そう言うと、レヴィがエリィの首をつかむと、軽々と僕から引きはがした。 「な、なんだよー。せっかくの再会なのにー」 「再会って言ったって、肝心のノアが全然覚えてないみたいじゃねーか」 荒々しい言い方が、姿は狼でもレヴィの話し方だと気づくと、僕は本当にこの白銀の狼がレヴィなんだ、と実感する。 「え、あの、エリィさんは、僕を知ってるんですか?」 「ああ……本当なんだね……レヴィ達が言ってた記憶がないというのは……」 「えっ!?」 僕はレヴィとエミールを見つめた。 二人ともが、寂しそうに僕を見ている。 「ど、どういうこと……ですか?」 3人は顔を見合わせたかと思うと、エリィさんが静かに話だした。 「私たちは子供の頃、一緒に暮らしてた時期があるんだよ」 その言葉は、まさに青天の霹靂だった。
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