足跡を辿れ

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さっきまで窓のほうで吠えていたはずのポップンは、その白銀の狼の隣に大人しく座って、尻尾を振っている。 なぜだか、白銀の狼の蒼い瞳に、懐かしさを覚える。 「だ、大丈夫ですかっ!?な、何が……っ!?」 柴犬のおじさんが、慌てたように部屋に駆け込んできた。 「あ、あんた、誰ですかっ!?ノアくん、大丈夫かいっ!?」 両手に、フライパンと、 大きな麺棒を持って立っている柴犬のおじさんが、威嚇するような声で唸っている。 「驚かせてすまなかった。ノアが襲われそうになったもんでな」 立ち上がった白銀の狼はとても大柄で、柴犬のおじさんを完全に見下ろしていた。 それにしても、僕の名前を知っていて驚いた。 この人は、僕のことを知ってるの?
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