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女の子「あ、あの……ありがとうございました。」
女の子は丁寧に一歩離れお辞儀をしてくる。
僕「……(フルフル)。」
僕はさっきまでの恥ずかしさの余り無口になってしまう。
ケヤキ「あ……ゴホン!!!!私ケヤキ・ドレッドノートと言います!!!!助けてくれてありがとう!!!!ねぇねぇ!!君の名前は!?教えて教えて!!!!」
さっきまでの謙虚さは何処に行ったのか……僕が余り喋らない性格と悟ったのか、急にグイグイくる子になったな……。
僕「え……あ………えっと………。」
僕がモゴモゴしている。
ケヤキ「あ、ゴメンね、聴こえづらかった?私の名前はケヤキ・ドレッドノートだよ。君の名前は?教えて、ね?ね?」
聴こえてないか理解できてないと思ったのかさっきより少し速力落として言い直してくれる。聞こえてなかった訳じゃないんだけど……。まぁ、良いか。
僕「僕は……エンドウ……シマカゼ……。よろしく……。」
僕は何時も話してるペースで返答する。
ケヤキ「エンドウ君か、宜しく。」
ラフレシア「オーイ!!!!何か騒ぎがあったみたいだが、あ、ケヤキ?!!!大丈夫だったか!?」
ラフレシア様が騒ぎを聞いて駆け寄って来てくださる。ケヤキさんを知ってる様だが……あ、そう言うことか……。
ケヤキ「あ……お……おじいちゃん……。」
急に歯切れが悪くなるケヤキさん。あぁ、さらに解ってしまった。ケヤキ…ユグドラシル……現国王の愛娘……か。だから姫様……か。
僕「彼女は……僕が……助けた……怪我は……無い……筈。でも……奇襲だったみたいで、御付きは……ゴメンナサイ……。」
僕はひとしきり見た状況を説明する。
ラフレシア「そうだったか、悪いことをしたな。後ケヤキ、一緒に来なさい。良いね?」
ラフレシア様はケヤキさんに思い当たる節があるのか声かけしている。
ケヤキ「はい……。」
やっぱり落ち込んでいるようで、さっきより元気はない。嵐みたいな子だなぁ……。
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