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ケヤキ「……あ、あの時はありがとね。助かったよ……。」
ケヤキさんはポツリポツリ紡ぎ出す。よっぽど怖かったのか肩が震えている。
僕「……大丈夫……大丈夫……だよ。」
僕は彼女に落ち着いてほしいけど……でも……。
ケヤキ「ごめんなさい……。さて、コレからどうする?」
時計を視ると今は17時頃。晩御飯には早いけど……どうしようかな。
僕「少し……疲れた……寝る。かな……。」
僕は壁にもたれ掛かり少し舟を漕ぐ。
ケヤキ「ワタシも、少しお邪魔する……ね?」
ケヤキさんも壁にもたれ掛かるのを感じる。
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仲居「失礼致します。あれ?ラフレシア様?晩御飯のご準備が……」
誰かが呼んでるのが聴こえる、晩御飯……?あ……起きないと……。
僕「あ……ハイ……居ます……ちょっと……待って……。」
僕はケヤキさんを起こさないように移動する。仲居さんは顔だけ覗かせる形でコチラを見ていた。
仲居「あ、あの晩御飯をどうされるのかと思いまして。お持ち致しましょうか?それとも大広間に来られますか?」
仲居さんはおどおどと尋ねて来られる。どうしようかなぁ……。うぅん……。
ケヤキ「持ってきて貰おう?ね?」
いきなり隣から声がしたからびっくりしてしまう。仲居さんが。腰、抜けてるよ……大丈夫かな。
僕「あ、大丈夫……です?」
僕はゆっくり手を伸ばす。仲居さんは着物だから目のやり場に困るんだよ(TT)。
仲居さん「あ、すみません。よいしょ。ではお持ち致しますのでしばらくお待ち下さいませ。失礼致します。」
仲居さんは裾を払いお辞儀して立たれる。
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