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「ほふく前進で、木の影まで移動しようぜ」
弘毅がそう言って、オレたちはぬかるんだ土の上を迷彩服をドロドロにしながら、ほふく前進で進んでいった。
〈 死にたくない……。
死にたくない……。
死にたくない…… 〉
オレは頭の中で、そのことばかりを考えながら、ぬかるんだ土の上を這いつくばっていた。
そしてオレたち三人が、ようやく大きな木の影にたどり着いたとき、オレたちは顔を見合わせた。
「ヤバイな……。
敵は相当な数だぜ……」
「逃げるしかないかも……。
死んだら、終わりだし……」
「戦うわ!
逃げてばかりじゃ、このサバイバルゲームは終わらない!」
ものすごい剣幕で、そうオレに迫るエリの迫力に、オレは思わず尻込みしていた。
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