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そうそう、バルトさんはちゃっかりギルド本部から戻ってくる時に買い物を済ませていたんだ。
それもブレストプレートを……。
かなり使い込まれているから、中古なのだろうけどこの先のことを考えてのことだったのだろう。
私たちがそれぞれ追加報酬を受け取り、私はそのお金でクリマを買いにファジメ亭まで行った。
その時聞いた話だと、バルトさんが前線に出るためにブレストプレートを買っていったんだそうだ。
お金の都合で、昔おやじさんが使っていたお古だそうだけど、性能に問題はないそうだ。
さて、そんな話を聞きながら私はクリマを買って教会に戻っていった。
これでしばらく安心できるかな?
そんなこんなで、宿舎の一室に戻ってきた私。
そこにはおばぁちゃんとリル姉、そしてバルトさんがいた。
「あれ? バルトさん。どうしたんですか?」
私が不思議に思って声をかける。
するとバルトさんは、
「俺から話が2つある。」
いつになく真剣だ。
「何でしょう?」
私が答える。
「何だい? バルト君。」
おばぁちゃんも答える。
「1つはすぐに片付く話だ。
もう一つは俺の杞憂で済めば良い話だ。」
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