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警察署も救急病院もバスが走る大通りのすぐ向かい側にあって、
5分もかからずにパトロールカーと救急車が到着した。
千穂理が事故の状況を説明している最中に「まだ生きています」と救急隊員の声がし、
「ベージュ色のワンピースの女。緊急手配」と中年の警察官が部下に指示をした。
警察官の差し出した名刺には、は巡査長、中野宏と書かれていた。
「今日は遅いので、家に送ります。
明日、署の方で改めて事情聴取を行いたいので、ご足労願えますか?」
丁寧な言葉を使うのだが、その口調は威圧的で、とても断ることなど出来ないものだ。
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