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僕は、眼鏡を外して空を見た。もう魔法少女なんていないはず。公園も元通り平和な姿に戻っているはずだ。しかし。
「ああーん! 外さないでぇ! 見ないでぇ!」
「は? あ、あれ?」
空には、まだ魔法少女が浮かんでいた。公園内のオタクはさらに数を増やしていたし、オッサンも寝転んだままだ。ただ、ホノカだけがなにやら恥ずかしげに胸を抱えて身を捩っている。やっぱり可愛い。
どういうことだ? では、このクオリア・コンバーターは、一体僕の視界の何を制御していた?
「あああ……。仕方がないので、もう正直にばらしますぅ……」
「はい?」
ホノカが僕の目の前にちょんと着地し、胸を抱えていた腕を解いた。
……ん? んんん~? あれ? あれれれれぇ? これって、まさか? まさか!
「……実はわたし、Aカップなんですよぅ……」
ぽっと頬を赤く染めたホノカに、僕の理性は粉々に砕かれた。
抱きしめたいいいいいいい!!
――プツッ――。
直後、僕の視界がブラックアウトした。
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