第2章

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その洞穴へ近づき入ろうとすると 「わっ!」 洞穴から男が出て来た。 危うくぶつかる寸前で回避できたのでよかった。 「す、すみません…」 「いえこちらこそ…」 暗がりでよく見えないが、帽子と長い銃を持っているから…猟師? それとも城からまだそんなに離れていないから、城の者? ここでバレて連れ戻されるものなら、ウェーイな継母様と同類のウェーイな男との結婚という苦痛な未来が待っている 冷たい汗が背中を伝う。 慌てて 「し、失礼しました!」 と逃げようとするも あっさり腕を掴まれてしまった。 振り返ると、男と目が合う。 月の逆光のため顔はよく見えない。 すると腕にかかる力が優しく解け 「こんな夜道を女性1人では危ないですよ。 とりあえず僕の家へ来てください。」 と、優しく言われるとなんだか断りにくい。 「…は、はあ。」 「では、行きましょう。」 男は歩き始めました。 洞穴の中、入ってみたかったなあ と後ろ髪を引かれる思いでユキ姫は男について行きました。
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