第3章

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ちらりと男の子の方を見ると、少し表情が和らぎ 「…俺は、コタロー。歳は…見ての通り。ここの家に住んでる。」 と話してくれた。 さっきから睨んだり愛想が悪いのは、私の得体が知れなかったからか。 と原因がわかりちょっとホッとする。 「で、ユキはこれからどうするんだ?」 「えーっと…とりあえず雨が止んだら外に出て森の中を歩いて…」 「で?」 その後は? 何にも考えてなかった。 よくよく考えたら森は猟師さんからすれば庭だ。テリトリーだ。 部屋にある剥製の数からも、凄腕であることは想像に難くない。 思想はやばいけど。 もし猟師さんに見つかって捕まったら… 血の流れる未来しか見えない。 そんなことになってしまったら 何のために城を出てこんなところまで来たのか。 それじゃあダメじゃん。
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