第3章

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その条件は 簡単に言うと、住み込みのお手伝いさんである。 衣食住の衣以外を保障する代わりに、掃除洗濯などの家事労働を要求するものだった。 細かい内容は以下の通り。 雇用形態は原則無期雇用。 労働時間は9:30~17:30(休憩60分)。 給与は食事代、住居代にして還元。 昇給、賞与はコタローくんの景気次第。 有給休暇は最初の半年はなく、半年経過後に最高10日。 『外に出たら猟師さんに命を狙われる』 という究極と天秤にかけた結果、 私はこの条件のもと コタローくんのもとで住み込みで働くことを決めた。 了承の意をコタローくんに伝えると 「ふーん。で?」 と言われる。 「頑張りますのでよろしくお願いします!」 と真摯な感じで言ったら 「…別に今1人で暮らせてるからお前なんか要らないけど、特別に置いてやるんだから、その辺を弁えろよな。」 と言われた。 生き抜くためだ、仕方ない。
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