第4章

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住み込み生活開始前夜。 とりあえず晩御飯を御馳走になった。 ピザと餃子だった。 コタローくんが作るというので、てっきり「ザ・男の料理」とまではいわなくても それに準ずる大雑把な、とりあえず腹を満たせればいい的な料理が出るのかと思ったので意外だった。 栄養バランスがいいのかはさておき。 ピザは切ったら奇数になったため、最後の一つをどうしようか一瞬悩んだけれど コタローくんが何の迷いもなく食べた。 これまた奇数で余っていた餃子は私が箸を伸ばそうとした途端、 皿ごと持って行かれた。 向こうの方が立場は上だから仕方ない。 腹八分目ほど食べたので 片づけをしようとしたら 「今日はやらなくていいから、寝たら?」 と、コタローくんが柄にもなく? (会って一時間もたっていないけれど) 優しめの言葉をかけてくれたので そこは素直に従い、隣の部屋で毛布にくるまって寝ることにした。 今思えば この夜が1番よく眠れた。
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