彼女へのI

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彼女は楽しく電話をしている。 声のトーン話してる内容からこの家に呼ぶ人だと分かった。 ボストンバッグとキャリーバッグで片付いた部屋 料理器具、調味料、料理のしない彼女のために買ったものばかり。 持って行く気にもらななくてそのまま置いて家を出た。 鍵は机の上に置いて 僕の残りの人生を預けるのにあの人が適任じゃなかっただけ、それだけだと分かっているのに どこが悪ったのかな、刺激?優しくしすぎたのかな 年下だから気を使った。 偉そうにならないよう、包み込んで挙げられるように。忙しい立場でなかなか構って挙げられなかったのが悪かったのかな。 彼女と過ごした日々 自分の悪かったこと 最後の彼女の表情 歳を取りすぎたのかもしれない 怒りは悲しみの方が強く空虚感が苛まれ これがぽっかり穴が空いたと表現するのかと知った とりあえず、実家に帰ろうと駅に向かう。 一人で立っているホーム、暇で何かしてないと嫌なことを考えそうでボーッと年間花言葉表示を見た。
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