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「はい!じゃあ、今日は!呑んで呑んで呑みまくりましょう!…謝謝!」
「「「「何で中国語やねーん!」」」」
今日はかなり楽しみにしていた合コンだった。
女の子が来るまでに男だけで考えた乾杯の音頭はかなり微妙な空気になったが、
始まってからはそれなりに楽しく呑めていた。
そこへ店員が襖を開けて入って来た。
「こちら唐揚げでございます!
ご注文、以上でお間違いないですか?」
「あ、はい。大丈夫です。」
一番襖に近い席に座っていた俺は注文のやり取り役を担当していた。
「はい、ありがとうございます!」
そう言って店員はパタンと音を立てて襖を閉めて出て行った。
「佐倉さんって、こういう場でも細かい作業してくださるんですね!
注文とったりとか…。私、そういう人いいなって思いますよ!」
「えっ!本当!?いやあ、嬉しいなあ。」
隣の女の子と結構いい感じになったなと思って呑んでいると
どこからか視線を感じた。
バッと後ろを振り返ると
襖が少し開いていた。
あれ?さっき店員が閉めて行ったと思ったんだけどな…。
音もしたと思ったんだけれど…。
「佐倉さん?呑んでますか?」
「あ、ああ。呑んでる呑んでる!」
俺はあまり気にせずに襖を閉めた。
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