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あれだけ楽しく呑めていると思っていたのに
9時から始まった合コンは11時には御開きとなった。
女の子たちにタクシー代を渡し、帰るのを見届けてから
俺を含めた4人の男達は口々に文句を垂らしながらタクシーを捕まえた。
「なんだよお!みんな楽しんでたじゃないかあ!」
「俺なんて『私、そういう細かいところに気がきく人っていいなって思います。』まで言われたんだぜ?
なのに、なのに…!」
「くそお!
…仕方ない。明日仕事の奴は?…2人か…。じゃあ、みんな!色々頑張ろうな!」
誰かが言った締めの様な言葉に背を押され俺たちは自然に解散した。
その後、俺は1人でタクシーを捕まえて、帰路に着いた。
「おじさん、すみません。…そうそう、そこのマンションまで。
すみません、着くまで寝てもいいですか?
ちょっと、呑みすぎちゃって…。」
そんな俺の言葉に
「どうぞどうぞ。着いたら起こしますね。」
白髪混じりの運転手さんは愛想よく応えてくれた。
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