episode206 Downfall

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「おい、どこへ行く?」 「聞こえたでしょう。書類にサインしないと」 胸元まで下りてくる 熱いキスから逃れると。 下敷きになったガウンを引きずり やっとのことで僕はベッドから這い出した。 「おまえのサイン?ふん!猫のゲロの方がマシだ」 「すぐ戻りますから」 「いいや、戻ってくるな。ゲロ吐く猫は砂場にでも行け!」 「……ったく」 たちの悪い酔っ払いに ワインで湿った腰布を投げつけて。 「ごめんごめん。待たせたね」 ガウンの紐を結びつつ 僕はベッドルームの外に立つ満の元へ。 「大丈夫……なんですか?」 がなる野獣を閉じ込めるように ベッドルームの扉を閉めてしまうと。 「ん?」 「……征司様です」 満はおそるおそる口を開いた。
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