10 寮を出るまで

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淡々と話す父さん。 微かに聞こえる母さんの声。 「母さんは嬉しいって言ってるぞ」って笑ってくれた。 『…そ? それなら良かった… ありがとう、父さんは?』 「3人がそれでいいなら父さんは何も言うことはないよ 決まったら早めに連絡してくれ、その時は一度帰国するし」 『ん、分かった、父さん…本当にありがとうね』 「じゃ 待ってるぞ」電話を切ろうとする父さんに、 『あ! オレ3年で絶対A組に入るから…』って言った。 クスリっと笑う声が聞こえ、 「期待してるよ、ふたりの未来を…」 って父さんは言って電話を切った。
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