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『 オレは全然、平気じゃないんだけど…』
智樹の目から涙から流れ
「… 何言ってんの? かなたが寮を出るって言ったんじゃん」
『 オレから離れるな…』
「 …… 」
涙を流しながら無言で睨みつける。
脚の上に置かれた手にオレの手を重ねた…
『 …オレ、父さんに言ったんだ…』
睨みつける目が緩む…
それでもオレから視線を外さず聞いていた…
『 倉田と一緒に家に戻りたい、一緒に住みたいって話した 』
「 え? 」
凄く驚いた顔した
『 オレ、今 全く余裕無いんだ 』
智樹が(ん?)って顔をした…
『 お前が好きだと気が付いて、一緒に居られるだけで嬉しくて…でも、キスして体に触れて…もう絶対に離せないと思うと…オレ限界なんだわ 』
隣の智樹を抱きしめた…
泣きながら鼻をすする智樹
『 一緒に寮出て、ここから通う事になったから…』
「オレ何も聞かされてないから…」
『 うん、何も言ってないし』
肩におでこを乗せてる智樹の耳にキスをした。
赤く染る耳元で
『 今後の事は何も心配しなくていいからね、智樹んちにも父さんが話に行ってくれるし…』
そこまで言うと智樹は更に泣き出した…
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