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「ふぅ……生き返ったぁ~~」
そこに着くとしゃがんで喉を潤す。そことは太陽の光をきらきらと反射させる水面、触れると冷たさを感じさせるーー小川。
ミスティは空に向かい大きく伸びをする。太陽の位置から、恐らく現在朝と言える時刻だろう。町で遭遇したオリンから逃れるため走り火照った体を冷まそうと、次の行動に移る。
ーー気持ち良いなぁ。
そう、彼女はブーツを脱ぎ足を水につける足湯ーーではなく、一種の水浴びをした。水の心地よさから自然と頬を緩ませると、近くの茂みからがさっと音がした。
「ーーーー誰」
その音にいち早く反応し、ポケットに忍ばせた折りたたみナイフを手にする。
ーー思い過ごしかな……林の中だし動物かもしれない。
そうミスティが考えを改め始め暫く。気配が強まり、神経をそちらに集中させる。茂みから出てきた者に目を見開く。
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