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第三話 おれの愚痴に付き合わせてワリーなあああああ
日数でいうとどんぶり勘定だが365日×3だからとんでもなく長い日数だ。
石の上にも三年というのは俺みたいな陰険なやつがイケメンリア充に対して耐え忍ぶために言い出した戯言のようにも思えるわな。
まあ意味は三年も石の上に座ってりゃ冷たい石も温かくなるとかそーいう意味で転じて三年も続けてればものになるってことだろ。
三年も経てば卒業だよバカヤロ。
次は大学で四年だっての。また石の上にも三年かよ。オーバーした一年でようやく彼女ができるってか。
とまあ俺は学校へ来るなりこの教室という空間全てに苛立ちもったまま下校するまでこんな愚痴を言ってるわけだ。
学校で友達できたって? いねーわ。
俺の席は一番後ろの廊下側。前の席のやつは隣の女子にバスケがどうだとかスポーツの話ばかりしている。
実につまらん。
俺の列の一番向こうにいるグラウンド側にいるやつなんて「俺主人公」って顔して授業受けてやがるわ。
まあ俺と対して変わらねーブサメンだけどね。
ゴールデンウィーク前に何かで話す機会があって、アニメがどうだとかつまらねーこと言ってきたわ。
は? アニメなんて小学生で卒業だろバカヤロ、日曜の夕食時にだけみてるくらいだろ。
って返事したら黙り込んで消えたけどな。
しかし、そいつも大概つまらない顔して学校生活送ってるよ。
だいたいこの学校進学校でアニメとか見てる暇なんてねーと思うんだよな。俺の席の前にいるスポーツの特待生だとかくらいだろ受験勉強とかあまり気にせず入ってきてるやつ。
ま、おれも受験勉強とかほとんどしてないけどよ。
カンニングだよ。
「──山田くん」
ん?
「──山田くん」
俺に声かけてくるやつは教師くらいだが、
まさかの隣の女子!
しかもブス!
絶対ブス!
横顔ですらハッキリ見たこと無いけど絶対ブス!
とおもってみたらめっちゃカワイイし!
と千載一遇で声が二周半裏返って「アァぁ!?」ヤンキーがするようなウザい返事をしてしまい彼女は少し引きつった表情で俺の方を見ている。
「はい」そう言いながら俺の方へ手を差し伸ばし「消しゴム落としたよ」といって手渡してくれた。
これは、まさか!?
これがまさかのリア充展開ってやつ!?
imagephoto public (CC BY 2.0) by ManNg (改変 gatag.net)
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