第二章 冒険は突然に……。

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「あら? 可愛いお客さんつれてるじゃない」 綺麗な金色の瞳で踊り子はリオを見る。 「初めまして。 俺、リオと言います」 踊り子に見つめられてリオは心なしか照れている。 「礼儀正しいわね。 あたしはイオリ。 よろしくね」 踊り子・イオリは満面の笑みを浮かべる。 「何が『よろしくね』だ。 今からベビーシッターするんだぞ?」 イオリの言葉に対してトーマはブツブツと文句を言う。 「ベビーシッター?」 トーマの言葉にイオリは不思議そうに首を傾げた。 「俺は赤ちゃんじゃない」 そしてリオの反論。 「見ればわかる」 わざとらしくトーマはリオにミルクを渡す。 「グッグッグッ……。 ぷはぁ~」 トーマからミルクを奪い取りリオは一気に飲み干した。 「とにかく、あたしもうこれでショー終わりだから宿で話そうか」 トーマとリオのやり取りを見ながらイオリは言う。 「そうだな」 イオリの言葉でトーマは腰を上げた。 三人は酒場を後にして宿へと向かった。 *** ――宿屋の一室―― 「……で、そこのトーマさん。 事情とやらを話してもらいましょうか」 テーブルを囲んで三人は対談中。 そしてイオリが話を切り出す。 「かくかくしかじか……」 トーマは今までのいきさつを語りだす。 「(うわぁ、かくかくしかじかって言葉で出してるヤツ久々に見た)」 トーマの言葉に対して心の中でツッコミを入れつつリオは黙って聞いている。
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