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身体を暖かいタオルで拭いて、紙パンツを履き替えさせたら、ポカリを飲ませ、風邪薬をのませる。
10時前に姪が来てくれた。
仕事は夕方からと、車椅子や食べる物を少し持ってきてくれた。
私の愚痴を聞いてくれて、長居は無用と直ぐに帰らせた。
インフルエンザがうつったら大変。
昨日の夜の事。
夕方、医院に行って貰った風邪薬を飲ませ、早く休むようにと言っても聞かない。
自力でトイレに行きたいのか、キッチンで立ち往生になる。
2度目の失敗、また着替えさせて、ベッドに連れて行こうとするけど、本人は熱のせいか身体に力が入らない。
老人の押し車に乗せて運ぼう。
しかし、4㎏肥えた老体は重たい。
座面からずり落ちても自力では立ち上がれん。
もう、板の間はひこずってでも連れて行こうとするけど、変に抵抗をして埒があかん。
私もしんどいし、足は痛くて踏ん張れん、ロクなご飯も食べてないから力が出ん。
ハアハアと息切れもする。
たった、茶の間、中の間、寝間までの距離を連れて行くだけで死にもの狂い、誰か助けて……
板の間に横たわってグチグチと文句を言う母を、呆然と眺めていた私。
このまま放置したら……
助けを呼ぶ?誰に?
隣のふたいとこ?
今夜は節分、仕出しが忙しいんやで。
いとこ?遠くまで働きに行ってまだ帰ってないん違う?!
誰かのエッセイで拝見したのか、神様は乗り越えられん試煉は課さない。
私にはこれくらい乗り越えられると見込まれとんや、ならば越えねばならん。
力を振り絞ったら、喉はカラカライガイガ、ハアハアゼイゼイ。
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